セットプレー対策をスタメン選びの基準にすると…?
さて[3-4-3]を採用する今回のオーストラリアはおおよそ下記のスタメンが予想される。
▽GK
マシュー・ライアン(184cm)
▽DF
ミロシュ・デゲネク(187cm)
トレント・セインズバリー(183cm)
ベイリー・ライト(184cm)
▽MF
マシュー・レッキー(181cm)
マーク・ミリガン(178cm)
アーロン・ムーイ(175cm)
ブラッド・スミス(176cm)
▽FW
トム・ロギッチ(188cm)
ロビー・クルーズ(179cm)
トミ・ユーリッチ(189cm)
ジェディナクが怪我で欠場するが、厄介なのは空中戦に強いCBが3人に増えていることだ。セットプレーのターゲットマンはデゲネク、セインズバリー、ライト、レッキー、ミリガン、ユーリッチの6人で、ミドルレンジからロギッチとクルーズが飛び込む陣容になることが予想される。もちろん終盤にはケーヒルをはじめ、ジャクソン・アーヴァインなど、空中戦に強い選手が投入される可能性が高い。
日本は前回の出場メンバーから森重、小林悠、清武、丸山が外れた代わりにDFは昌子源(182cm)や植田直通(186cm)、三浦弦太(183cm)が加わり、怪我でアウェイでのオーストラリア戦を欠場した酒井宏樹(183cm)もいる。さらに高萩洋次郎(183cm)、小林祐希(182cm)といったターゲットマンのマークも可能な長身のMFが加わり、FWの主力に大迫勇也(182cm)が定着。杉本健勇(187cm)も投入されれば、セットプレーの攻撃はもちろん、守備の方でも頼りになる。
「オーストラリアはセットプレーが強いですし、点も取っています。ただ、セレッソでも自分も戻っていますし、そういうところでも貢献できたらと思います」
そう語る杉本をはじめターゲットのマークに指名される選手はもちろん、ストーンの役割を担う選手も強い覚悟で臨むはずだ。吉田、昌子、大迫、酒井宏樹、長谷部…現時点でスタメンが誰になるかは不明だが、相手のターゲットに対して基本的にマーカーとして競り合いに参加する6人が足りているか、ストーンとして誰が貢献できそうか。そうしたイメージを含めてスタメンを予想すると、また違った構成が見えてくるかもしれない。
とにかくセットプレーからの失点は流れでしっかりと相手を抑えているほど、チームのリズムにも悪い影響を及ぼしやすい。なるべく安易なCKや深い位置でのFKを与えず、そうした場面になっても焦らずにマークを確認し、目の前の相手を離さない。また簡単なクリアミスから二次攻撃を許さないこと。そうした1つひとつを積み重ねながら攻撃のチャンスをものにし、是が非でもホームでW杯本大会出場の切符を手繰り寄せてもらいたい。
(取材・文:河治良幸)
【了】