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日本代表 7年前

ハリルJ、オーストラリア戦最大のカギは「無失点」。「勝利の神様は細部に」。岡田武史の至言

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「僕らはアウェイの時よりもっとアグレッシブにやるべき」

 相手にポゼッションをさせたくないのなら、自分たちが主導権を握ればいい。ハリルホジッチ監督がどこまで攻撃姿勢を鮮明にするか分からないが、もともと技巧派集団の日本はオーストラリアよりボール支配に長けているはず。デュエルを第一に考える指揮官就任後はそういう特性が出にくくなっているが、暑さによる消耗を回避するためにも、アウェイ戦のような超守備的な戦いは許されない。

「僕らはアウェイの時よりもっとアグレッシブにやるべきだし、より攻撃的なサッカーを見せられるんじゃないかなと。自分たちがボールを回して、相手が守ってくれた方がウチとしてはやりやすい。そうやってペースを握りながら、0-0で進めば進むほど、向こうはプレッシャーを感じると思う。僕らの方が勝ち点1上だし、得失点差も僕たちの方が優位なので、うまくゲームをマネージメントしていかないといけない」と頭脳的な試合運びで相手を焦らす展開に持ち込むことの大切さを吉田は改めて強調していた。

 過去の対戦を振り返ると、オーストラリアは日本が先手を取ってもしぶとく粘って同点に追いつくだけの底力を何度も示してきた。衝撃的逆転負けを喫した2006年ドイツワールドカップ初戦(カイザースラウテルン)を筆頭に、2009年6月の2010年南アフリカワールドカップ最終予選・アウェイ戦(メルボルン。1-2の黒星)、2012年6月の2014年ブラジル大会最終予選・アウェイ戦(ブリスベン。1-1のドロー)はいずれも日本が先制しながら勝利を逃したゲームだった。

 昨年10月の前回対戦にしても、原口元気(ヘルタ)が早い時間帯に1点を挙げたにもかかわらず、その原口が不運にもPKを献上し、1-1に追いつかれてしまった。いざとなれば日本の天敵・ケーヒル(メルボルン・シティ)を投入し、ワンチャンスから1点を取れるチームだからこそ、日本がオーストラリアに先手を取らせるようなことがあると勝利の確率は一気に低下する。

「無失点」というのはロシアを賭けた最終決戦の最大のカギと言っても過言ではない。そこは吉田が中心となって意思統一を図る必要がある。

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