「戦う準備ができていないなら、家に帰ったほうがいい」(クルーズ)
31日の試合に関しては「どちらのチームにもプレッシャーがかかるが、その中でどちらがより冷静で落ち着いて対応できるか。とても優れた2チームの対戦は当然タフなものになる」と語った。
今回の日本代表では、浦和で槙野智章、ウェスタンシドニー・ワンダラーズ時代に高萩洋次郎とのプレー経験があるDFは現日本代表メンバーの印象を聞かれて、高いクオリティを持った選手として「香川真司、岡崎慎司」の名前を挙げた。終始リラックスした様子でメディア対応を終えたスピラノビッチは、セインスベリーの復調が完全でないと判断されたときに、3バックの一角で出場する可能性は少ないながらも残る。
一方のクルーズは、中盤の組み合わせにもよるが、右のサイドハーフか2シャドーの一角でのプレーが予想される。
昨季オフは移籍先がなかなか決まらず周囲をやきもきさせたが、ようやくドイツ2部のボーフムに決まった。長くブンデスリーガでプレーしてきたクルーズにとってはレベルダウンの危惧があるが、「(ドイツ2部は)世界で最高の2部リーグだと思うし、そのあたりの不安は全くない」ときっぱり。
チームの状態に関しても「先のコンフェデ杯で非常に強い相手にプレッシャーのかかる3試合戦って、特に最後のチリ戦ではとても良い戦いで勝ってもおかしくなかった。日豪両国にとって、ものすごく重要な試合になることは間違いない。どんな相手でも変わらずきちんと臨んでいるが、特にこの試合は90分戦う準備ができていないなら、家に帰ったほうがいいくらいの気持ちで臨まなけれなならない」と自信ありげ。
「キャリアで一番重要な国際試合になるか」という記者の問いには、「いいや、代表チームにとってはすべての試合が重要になる」と即答。平常心で臨むことを強調した。試合に臨む顔ぶれの予想を聞かれると、「試合(の相手)によって、ベストの組み合わせは変わってくるし、そういう風に対応できるメンバーが揃って、誰が出てきても対応できるようになったということが大きい。そのことでメンバーを考えるコーチの頭を悩ませるというのは良いこと」と戦力の充実をアピールしてみせた。
少し疲れが見えたクルーズだが、「日本にアウェイで初めて勝って歴史を作るという意識ではなく、とにかく自分たちが良いサッカーをして、きっちり3ポイントを持ち帰りたい。その準備はしっかりとできているし、自信はある」ときっぱり。余談になるが、この囲みの最後で豪州人記者が「今朝の北朝鮮のミサイル発射に関しては、どう思う?」と冗談めかして聞くと、「全然知らなかった…」と答えたところで、広報に「フットボールには関係ないから」と遮られたことだけは書き記しておく。