初日の練習は軽め。チームの雰囲気は良好
いよいよ、決戦の木曜日が明日に迫ってきた。
本稿では、現在、都内某所の高級ホテルをベースに日豪戦に備える豪州代表を、昨晩までの段階での可能な限りの情報と共にレポートしたいと思う。
日本代表同様に国外でプレーする選手が多いサッカルーズ(オーストラリア代表の愛称)は、27日から選手たちがそれぞれのクラブでの試合日程に合わせて、三々五々、日本の地に降り立った。第一陣は、27日に来日したティム・ケーヒル(メルボルン・シティ)、マーク・ミリガン、ジェームス・トロイジ(ともにメルボルン・ビクトリー)の国内組3名を含む計10名。豪州国内リーグのシーズン開幕を10月に控える所属クラブを早めに離脱して来日した。
季節が日本と真逆のオーストラリア。しかも南部のメルボルンで暮らす彼らには多少なりの気候差によるハンディもあるだけに、早めの来日は気候順化には有効に違いない。
翌28日午後、東京の味の素フィールド西が丘で行われた全体練習には、さらに4名が加わって総勢14名が参加。バスが渋滞につかまって予定から20分ほど遅れて練習を開始するハプニングもあったが、選手たちの表情は総じて明るい。ケガからの回復具合が注目されるトレント・セインスベリー(江蘇蘇寧)を含む8名のフィールドプレイヤーが精力的に体を動かした。
その脇では、前日遅くか当日の朝までに到着したアワー・マビル(パソス・デ・フェレイラ)、ブラッド・スミス(ボーンマス)、トム・ロギッチ(セルティック)、マッシモ・ルオンゴ(QPR)の4名が完全別メニューで、ストレッチをしながら談笑していた。守護神マット・ライアン(ブライトン)と第3GKのダニー・ヴコビッチ(ヘンク)はGKコーチと逆サイドで入念に動きのチェックを行った。
トレーニング自体は40分弱で終了するなど軽いもの。日本代表とは違って、いつものことながら練習後の取材対応もなく、選手はあっさりと引き揚げていった。バスに乗り込むところを観察していたが、隠し玉として切り札的な起用が考えられるスピードスターのマビルの右膝にアイシングのようなものが巻かれているのを捉えた。上述の通り、練習はしていないし、広報曰くケガの選手はいない。少し気にはなったが足取りはしっかりしていたので、さほどの大きな問題ではないだろう。