想定内だった主将招集外。負傷癒えず自ら…
8月23日、日本代表に一日先んじて、運命の日豪戦を戦う豪州代表メンバー23名が発表された。
現地報道では、キャプテンのミレ・ジェディナク(アストン・ヴィラ)が外れたことが大きく取り上げられた。しかし、これは充分に予想の範囲内。いわゆるサプライズに含まれるレベルのものではない。
長くそけい部の痛みに悩まされるジェディナクは、いまだに所属クラブでフルに練習をこなせていない。回復傾向にあるのは間違いないが、長時間の移動と完治していない故障を抱えながらシーズン序盤の大事な時期に不在にすることのマイナスを鑑みて、自らアンジ・ポスタコグルー監督に代表招集辞退を申し入れたという。
一定レベル以上のリーグでのコンスタントな出場機会を重視するポスタコグルー監督からしてみれば、そもそもジェディナクは呼べる基準を満たしていなかった。とはいえ、彼はキャプテンであり、精神的な支柱としての役割もある。
しかし、コンフェデ杯で主に代役を務めたマーク・ミリガン(メルボルン・ビクトリー)がきっちりとその責務を果たせることが周知されており、さほど大きな問題にはならない。コンフェデ杯では強豪相手に戦いながら、ボランチの一角を長く占めてきたキャプテン不在の戦い方のシュミレーションも済ませた。
結果として、ミリガンを軸にアーロン・ムーイ(ハッダースフィールド)、マッシモ・ルオンゴ(QPR)、ジャクソン・アーヴァイン(バートン・アルビオン)などの組み合わせで十分にしのげるとの判断があった。そんな状況を察知した主将は、「フォア・ザ・チーム」に徹して、自ら受話器を取りポスタコグルー監督への国際電話を鳴らすことを決意したのだろう。