こぼれ球の処理は「技術」。守備意識の明らかな変化
その伝言とは、1試合でボールを10回奪取すること。
「カゼミーロ(レアル・マドリー)、カンテ(チェルシー)でも7、8回だよ。オランダで10回できても、ブラジルとやったら3回も獲れないかもしれない。試合の中で足ごと、体ごと、ガツっといくような練習もしてみたらいいのかな。アグレッシブに見せるなら、スライディングなのかなと思うんですよ」
プレッシングサッカー全盛の現代、中盤でもスライディングタックルを仕掛ける選手が増えたが、中盤では先ずはスタンディングタックルでボールを奪うという考えもある。
「そうね。そこは状況に応じて。俺はボールを獲って、その次に攻撃に繋がらなかったらディフェンスとは思ってなかった。だけど、ガツってファウルで止めるディフェンスも視野に入れないといけないのかなと思っている。
あとは五分でガチャガチャってなったボールを、自分のところにこぼれるようにしたい。そこは、俺は“気持ち”だと思っていたけれど、“当て方”でこぼれ先が変わるから“技術”だった。世界的に見たらガツってディフェンスできる中盤の選手は必要だし、自分のように、ボールを繋げる選手ができたらなおいいからね。ボランチ像になっちゃうけれど、しょうがない」
攻撃の部分ではどうだろう。指揮官からは「真ん中に残って欲しい」というオーダーを受けている。しかし、開幕カードの対フローニンゲン戦では小林が左サイドに張ってフリーになり、そこの組み立てからチームの先制ゴールが生まれた。結局、そのシーンは「フローニンゲン戦のグッドポイント」として分析されたという。結果にさえつながれば、誰も何も言えなくなるどころか、手放しで賞賛してもらえる。
「だから、まだ焦ってはないんだけど、一発決めておきたいんだよね。先ずはしっかり相手を走らせる、味方を動かすというところをやりつつの、スペースが空いたらズドーンというのをイメージしてます」