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森岡亮太、ベルギーで大旋風! チームに与えた劇的な変化、絶賛される華麗なゲームメイク

text by 中田徹 photo by Getty Images

ベルギーで覚醒した芸術的ゲームメイク能力。チームも大変貌

森岡亮太
ベフェレンは変わり始めている。その中心にいるのが森岡亮太であり、昨季とは違うチームになると期待は大きい【写真:Getty Images】

 そう、森岡亮太は見ていて楽しいのだ!

 公共テレビ局『エエン』のサッカートーク番組『エクストラ・タイム』は毎週、森岡のプレーを紹介しているが、メヘレン戦でチームメイト(!)の股を通した森岡のパスに驚嘆していた。森岡は“味方の股を通したパス”を「あれは狙ってというか、『どけっ!』っていう感じでした」と振り返っている。

 観客は毎試合、森岡のスルーパス、敵の股を抜くドリブルやパス、しっかりボールの芯を捉えたサイドチェンジのロングパスを拝むことができる。さらにボール奪取の回数も結構多い。

 そんな森岡のことを解説者のビム・デ・コニンクは「私にとって森岡亮太は今シーズン序盤のセンセーション。古典的な10番は現代サッカーで今や存在しないが、森岡は自身でゴールを決めるだけでなく、チームにスピードを与え、チームメートをよりよくフットボールさせることの出来る、まさにベフェレンの10番である。素晴らしい補強、素晴らしいスカウト。

彼は十分に日本代表を狙える。爆発力がある久保裕也とは違ったタイプの選手で、森岡はもっとゲームメーカーのタイプ。再びべフェレンは見ていて楽しいチームになった。以前の監督のもとでは、気持ちは伝わってきたけれど、べフェレンは見ていて辛かった。今は間違いなくそんなことはない」と『フットボール・スポーツ・マガジン』に記した。

 森岡を除けば、今季のベフェレンのレギュラー陣は昨季後半戦と変わらない。昨季のべフェレンはレギュラーシーズン30試合でたった28ゴールしか挙げられなかった。それが今季は3試合で8ゴール。シーズンは長く、必ず苦しい時期が来るから計算通りにはならないが、今のペースが続けば80ゴールという驚異的なものになる。

 たった1人の選手がチームに与えた劇的な変化。それは、得点数だけでなく、年間チケットの売れ行きが伸び始めたことにも表れている。

(取材・文:中田徹)

【了】

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