マドリーの高速カウンター炸裂。バルサはメッシ以外に攻め手なく…
前半はほぼ互角。バルセロナはなかなかメッシを経由した攻撃ができなかった。試合が動いたのは後半、49分にマルセロのGKとDFの間を狙った鋭いクロスボールに触ったジェラール・ピケがオウンゴール。マドリーが先制した。
55分にはトニ・クロースのサイドチェンジから左サイドを抜け出したカリム・ベンゼマが折り返し、ダニ・カルバハルが合わせたが、間一髪でジョルディ・アルバがシュートをブロックした。
66分にメッシ番を完璧にこなしていたコバチッチが負傷してマルコ・アセンシオと交代する。アセンシオはダイヤモンド型の中盤の右に入り、これでメッシはマンマークから解放された。
立て続けに強烈なシュートを放つメッシ。ルイス・スアレスへのファウルで得たPKをメッシが決めて1-1に追いついた。さらにバルサの攻勢が続くが、80分にマドリーのカウンターアタックが炸裂。ベンゼマと代わって登場していたクリスティアーノ・ロナウドがピケをかわしてファーサイドへ豪快な一発を叩き込み、マドリーが再びリードする。
2-1となった直後、レアルはガレス・ベイルを下げてルーカス・バスケスを投入する定番の逃げ切り策を打つ。82分、C・ロナウドがシミュレーションで2枚目のイエローカードをもらって退場(ゴール後にユニフォームを脱いですでに一度警告を受けていた)。
10人になったマドリーは全員が引いて守備の砦を築く。90分には再びカウンターからアセンシオがニア上隅へ見事なシュートを決めて3-1と引き離した。
C・ロナウドをレッドカードで失ったのは痛手だが、アウェイでの3-1勝利はスーペル・コパ制覇へ大きく前進したといえる。ネイマールがパリ・サンジェルマンに移籍したバルサは、メッシを消されると攻め手がない。早急にネイマールの抜けた穴埋めが必要だろう。
(文:西部謙司)
【了】