“メッシ番”にコバチッチの奇手。マンマークでエース封じ
現地13日にカンプ・ノウで行われたスーペル・コパ第1戦は、アウェイのレアル・マドリ―が先勝した。
驚いたのはマドリーのマテオ・コバチッチがバルサのリオネル・メッシをマンマークしていたことだ。これまでもさまざまなメッシ対策があったものの、ジネディーヌ・ジダン監督になってからここまで明確な対策を打ったのは初めてだ。
コバチッチは66分に負傷交代したが、それまでは徹底的にメッシをマークして仕事をさせなかった。相手のエースをマンマークして試合から締め出し、10人対10人の戦いに持ち込むのは古典的な手法だが、この試合では上手くいっていた。
コバチッチはメッシが最前線に入ったときだけ味方にマークを受け渡していたが、バイタルエリアにいるときはつきまとってパスが入らないようにしていた。対峙したときは簡単に飛び込まず、その間に味方も援護してメッシに突破を諦めさせる。アンカーのカゼミーロではなく、コバチッチにメッシ番を任せたのがポイントだろう。
カゼミーロはいつも通りディフェンスライン手前のスペースを埋めた。ここはマドリーの生命線なので変更できなかったのではないか。メッシ番は自分も試合から消えてしまう。代役のコバチッチは高度な技術を持つMFだが、アジリティもあってメッシをよく抑えていた。攻撃に関与できないのはコバチッチにとってストレスがあったはず。ある意味非情なオーダーだが、ジダン監督はたまにこういう采配を見せる。
この試合はルカ・モドリッチが出場停止、アウェイでもあった。新10番不在のマイナスを埋めるよりも、エースを封じることで相手のマイナスを大きくする作戦である。