フットボールチャンネル

Jリーグ 7年前

マルティノス、横浜FMの進化続ける勤勉ドリブラー。キュラソー代表で掴んだ新鮮な感覚

text by 舩木渉 photo by Getty Images

代表で学んだエネルギーの使い方。経験をマリノスに還元できるか

マルティノス
圧倒的なスピードとテクニックでサイドを切り裂くマルティノスは、マリノスを高みへと導けるか【写真:Getty Images】

 マルティノスは、背番号6をつけてグループステージ2試合に出場した。キュラソー代表は結局3戦全敗に終わって決勝トーナメント進出を逃したが、エルサルバドルやメキシコといった国々との対戦は、自らを日々アップデートしている痩身のウィンガーに新たな学びを与えたようだ。

「フットボールのスタイルが違って、ハイレベルで、ビッグプレイヤーがいて、知的だった。違うスタイルのフットボールを見ることはいつも楽しい。日本に来る前はオランダやハンガリー、ルーマニアでプレーして、代表としてもたくさんの国と戦ってきた。それぞれ異なるスタイルからはあらゆることを学べる。僕にとって大きな経験だった」

 ゴールドカップでは代表チームならではの難しさを味わい、そこで得た学びはマルティノスに欠けていた「継続性」という要素を改善するヒントになるかもしれない。

「リーグ戦は週末に向けてトレーニングをするけど、トーナメントは試合と試合の間がすごく短い。勝ち進むためにどういうサッカーをしなければいけないか頭を使いながら、どのようにエネルギーを使うか考えながら、とても賢く戦う必要がある。Jリーグでは『今週はマルティノスが最も多くスプリントしていた』と言われることもあるけれど、トーナメントだったらスプリントするのも気をつけなければいけない」

 常にフルスロットルで走り続けるのではなく、どこにエネルギーを注ぎ、どこで力を抜くのか。ゴールドカップのような短期決戦の大会でなく、リーグ戦の要所で参考になる部分はあるだろう。ゴールドカップでの経験を、マリノスにどう還元できるか。サイドを翔けるトリコロールの稲妻は、日々進化を続けている。

(取材・文:舩木渉)

【了】

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!