レアンドロ・ドミンゲス、横浜FC加入のインパクト
中でも面白いのは、レアンドロ・ドミンゲスが三ツ沢にやってきたことだ。横浜FCは過去18ヶ月間、無敵のFWイバ・ラーヤブをトップに据えつつ、堅実に見えるチームを静かに作り上げてきた。
ノルウェー人のイバは、1年目の昨季に記録した18得点に続いて、今季のJ2ではここまでチームの33得点中16点を記録。圧倒的に2部リーグで最も恐れられるストライカーとなっている。
だがこれだけの成績を残している32歳のFWは、ファイナルサードでやや孤立しているように見える場面もあった。相手は彼に対してしばしば2人のマークをつけ、時には3人をつけることもある。チームメートたちは彼が独力で試合を決めてくれるよう期待しているようにも感じられていた。
そこに、J1の元年間最優秀選手でありとあらゆる国内タイトルを勝ち取ったレアンドロ・ドミンゲスを加えるというのは見事な仕事だと言える。デビュー戦となった先週末のV・ファーレン長崎戦でもその効果はすぐに表れ、長崎の高木琢也監督も「本当に大きな存在」と相手の33歳に言及していた。
最初のインパクトを残すにはわずか6分しかかからなかった。レアンドロからの絶好の縦パスを受けたイバが野村直樹に落とし、そこからジョン・チョングンによる先制点へと繋がった。
「ボールを受ける前に、イバが前にいると分かっていたので、受けた瞬間からボールを進めようとした」
2-1の勝利で横浜FCが5位へ浮上した試合のあと、かつて柏レイソルや名古屋グランパスでプレーした男はそう語った。
「今後の試合でもこういうコンビネーションでもっともっとゴールを奪っていきたいね」
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