“エル・ロコ”ことマルセロ・ビエルサを口説き落とす
ロペスはスペイン系ルクセンブルク人の実業家で、子どもの頃からのスポーツ好きが高じて財をなしてからはF1チームのオーナーになるなど、着々とスポーツ界で実績を積み上げてきた。リーグアン参画についても数年前からリサーチを進め、2016年、14年間オーナーを務めたセイドゥー氏がリールを売りに出すと、獲得に名乗りをあげた。
ロペス会長がまず着手したのは、2017-18シーズンからチームを率いる指揮官の選考だった。そして前々から興味があったというマルセロ・ビエルサを口説き落として、今年2月には早々に契約をかわしたことを発表した。
ビエルサは14-15シーズンにマルセイユを率い、攻撃的サッカーを展開して人気を博した。結果も4位と前年よりも順位を上げたが、翌シーズンの開幕戦後に突如辞任してしまったお騒がせ監督だ。しかし一部では『エル・ロコ』の人気は絶大で、今回のリーグアン復帰も注目を集めている。
2月に契約を結んで以来、ビエルサとテクニカルディレクターのカンポスはほぼ毎日連絡をとりあい、新シーズンのための準備を進めてきたという。
ロペス会長が5月に行われた会見で語ったところによると、ビエルサはマルセイユのときのように、自分が欲しい選手のリストをクラブ側に突きつけるのではなく、彼が欲しい選手の条件を優先順位をつけて渡し、その条件に適合する選手をカンポスがピックアップして返す、という協力体制をとっているという。
「我々は若い選手に投資したいと考えている。それが我々が理想とするクラブ像によりふさわしいからでもあるが、マルセロからの要望でもある。彼は、自分のスタイルに合わせて育成できる人材を求めている。そのことに納得し、我々のプロジェクトに賛同する選手がいたら、獲得を検討する」とロペス会長は補強方針についても話した。