明確に課題を認識。守備での振る舞いが成長の鍵に
8月に20歳になるジュニーニョ・バクーナは、ドイスボランチ(2人のボランチ)の1人。少し引き気味のポジションからタイミングよく攻撃に絡んでフィニッシュまで関わっていく。18分には堂安のボール奪取から、バクーナと2人でワンツーを繰り返して右サイドを崩すシーンも見られた。
60分間出場した堂安は、右サイドでのプレーに関し次のように振り返った。
「やっぱり右サイドは、(自分の)課題を克服できるポジションだと思います。運動量は自分の嫌いなところでもありますし、そこをやることによって(課題が克服できる)。これからステップアップすれば、絶対に(運動量が)求められてくると思うので、トップ下という好きなところだけやっていてもダメだと思う。そこはポジティブにとらえています。でも、トップ下のほうが、攻撃でもイメージがしやすいですけれどね」
グラナダは2部に降格してしまったとは言え、昨季までプリメーラ・ディビジョン(1部)で戦っていたチームだ。これまでのプレシーズンマッチの相手と違って、堂安も守備に回る時間帯が多かった。
「(守備は監督から)結構、要求がありますね。守備に関しては今日は出来たと思うので、あとは攻撃でどこでどう自分が色を出すか。こういう環境で自分をどう出せるかーー。そういうところが大事なところだといます」
小技の効いた選手の揃ったフローニンゲンではあるが、リーグ戦では堂安が守備に奔走するシーンが頻繁にあるだろう。グラナダ戦の18分に見せたように、相手のボールを奪ってから、味方とのコンビネーションで一気に縦を突くーー。「ああいうプレーが3回、4回と増えていかないとダメだと思う。今日は、あのシーンしかなかったかなと思います。それが増えていけばいいですね」と堂安は、「守」から「攻」の切り替えから相手を崩し切る回数を増やしていくことを課題に挙げていた。
(取材・文:中田徹【フローニンゲン】)
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