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Jリーグ 7年前

広島、約10年親しんだ“可変システム”との決別。J1残留に向け採用された4バック

text by 藤江直人 photo by Getty Images

「非常に前向きな内容だったと思う」

 コンパクトに保たれた陣形が上下のラインコントロールだけでなく、左右へのスライドを絶え間なく繰り返して相手にスペースを与えない。そして、セカンドボールを素早く回収して、カウンターを発動させる。

 後半18分にはセンターサークル付近でこぼれ球を収めた皆川が素早く反転して、走り出していた途中出場のMFフェリペ・シウバへスルーパス。徳永を振り切ったシウバの一撃は、ポストに跳ね返された。

 これでシウバが気落ちしてしまったのか。直後に自陣で不用意なパスミスを犯してしまい、ボールを拾った室屋にペナルティーエリアの外側から目の覚めるようなミドルシュートを叩き込まれた。

 この失点を最後まで取り返せなかったサンフレッチェは、0‐1で黒星を喫しているホーム・エディオンスタジアム広島での第1戦と合わせて、0‐2のスコアでYBCルヴァンカップの敗退が決まった。

「非常に前向きな内容だったと思う。勝っていてもおかしくなかったし、(新しいシステムに)不慣れな部分もまったくなかった。後ろはしっかり整理されていいディフェンスをしていたし、まだ1試合目というか1週間なのでさらによくなるし、自信になる試合だった」

 試合後の取材エリアで、青山は努めてポジティブに前を向いた。DF千葉和彦との交代で青山がベンチに下がった後半34分からは、左腕にキャプテンマークを巻いた水本も胸を張って続いた。

「失点して、なおかつ負けているので結果としてはよくないけど、ラインコントロールやスライドなどでは練習でやってきたことを少しは出せたのかなと。いまは攻守両面でいいトレーニングができているし、僕自身はディフェンダーなので、攻めているときのバランスを特に監督からは求められています」

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