元サンプドリアのアントニオ・カッサーノ【写真:Getty Images】
現役引退を発表した元イタリア代表FWアントニオ・カッサーノの妻であるカロリーナ・マルチャリスさんは、夫の現役続行をあくまで支えるつもりだったという心境を語った。イタリア誌『オッジ』によるインタビューでの言葉を伊紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が伝えている。
35歳のカッサーノは今月10日に、新シーズンからセリエAに昇格するエラス・ヴェローナと契約。だがそのわずか8日後に現役引退を決意したことが報じられ、二度の撤回で周囲を振り回した末に、最終的には24日に引退を発表した。
引退を決めたのは、カロリーナさんや子供たちと離れて暮らすことも、ヴェローナに呼ぶことも選べなかったのが理由のようだ。「アントニオは単純に、私や子供たちが生活を変えることを望まなかったの」とカロリーナさんは語る。
家族はカッサーノが昨季まで在籍したサンプドリアの本拠地ジェノバの近郊に住み、子供たちはそれぞれ学校や幼稚園に通っている。水球選手であったカロリーナさんも、ジェノバに近いチームでの現役復帰を目指しているという。
だがカッサーノが家族のことを考えたのと同様に、家族の側にもカッサーノを支える意志があったようだ。「アントニオがどんな選択をしても一番に支えるつもりだったわ。中国に行くことになっても子供たちと一緒に付いていくつもりだった。一緒でさえいれば、世界の果てでも!」
カッサーノが18日朝に最初に引退を考えた時には、カロリーナさんは子供たちと一緒に450kmの距離を車で駆けつけ、その日のうちに考え直すよう説得したという。お互いがお互いを支えようとした家族は、最終的にカッサーノの引退という結論に至ることになった。
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