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Jリーグ 7年前

ルヴァン杯、17年ぶりJ2クラブ参戦という一大改革。日程面の問題と競技上の公平性は?

text by 藤江直人 photo by Getty Images

J1昇格を目指すクラブほど、難しくなっていた舵取り

Jクラブ関係者によれば、ルヴァン杯があることで若手選手を起用しやすくなる面はあるという
Jクラブ関係者によれば、ルヴァン杯があることで若手選手を起用しやすくなる面はあるという【写真:Getty Images】

 イギリスの動画配信大手、パフォーム・グループが提供するスポーツのライブストリーミングサービス『DAZN(ダ・ゾーン)』と今年から10年間、総額約2100億円の放映権契約を結んだJリーグは、分配金に関してさまざまな改革をすでに定めている。

 たとえば各クラブに一律に支払われる均等配分金は、J1で1億8000万円から3億5000万円とほぼ倍増している。これがJ2への降格となると大きな損失となるため、来シーズンからは「降格救済金」が創設されることも決まっている。

 下のカテゴリーに降格した最初のシーズンに限って、前シーズンの均等配分金の80%が保証される仕組みで、J1からJ2に降格した場合は1億3000万円となり、そこにJ2の均等配分金の1億5000万円が加わることになっている。

 さらにYBCルヴァンカップのグループステージを3試合、ホームで開催できることでリーグ戦以外の収入増も若干ながら見込める。村井チェアマンの言う「財政的な基盤」とは、まさにこの点を指す。

 J2の場合、各クラブは実戦の場が減るという課題にも直面してきた。リーグ戦だけを戦うとなると、どうしても若手に経験を積ませる真剣勝負の場がなくなる。翌シーズンのJ1昇格を目指して、戦力をある程度整えているクラブほど、選手起用や育成で難しい舵取りを強いられてきた。

 たとえば、チーム統括本部長と監督を兼任しながら昨シーズンのJ2で4位に入り、J1昇格プレーオフを制覇。3年ぶりのJ1復帰を決めた今シーズンはユン・ジョンファン監督にバトンを託し、前者に専念しているセレッソ大阪の大熊清氏はこう語っている。

「昨シーズンは正直、公式戦が少なった。その意味では今シーズンはYBCルヴァンカップや天皇杯も勝ち進んでいる。公式戦がある点で、J1のピッチに立つ11人以外のモチベーションが高くなるという結果につながっている。必然的に厳しい競争が生まれ、チーム全体のクォリティーが高くなっています」

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