中盤が逆三角形となる[4-3-3]がベースに
本田圭佑が加入したパチューカはリーガMX2017前期の開幕戦で“プーマス”ことUNAMと対戦。前半30分にFWニコラス・カスティージョのFKで先制されると、そこから相手のディフェンスを崩し切ることができず、そのまま1-0で敗れた。
7月16日に初練習を行った本田だが、ディエゴ・アロンソ監督は高地への順応と筋肉系の違和感を取り除く回復を優先させたいとし、メキシコでのデビューには3~4週間かかると見込まれていた。だが本田本人は「3~4週間が必要と聞いたが、予想よりも早く復帰できると思います。いい感じ」とツイート。当初の見込みよりも早期の復帰が期待できそうだ。
惜しくも敗れた開幕戦だが、パチューカの基本的な戦い方、そして仮に本田が入った場合のポジションや役割について、おおよその想定はできる。[4-3-3]をベースに中盤が基本的には逆三角形を構成し、“インテリオール”と呼ばれる2人の攻撃的MFが左右のウィングに絡んでチャンスの起点を作る。
中盤の底は攻守のバランス感覚に優れるエリック・アギーレが起用された。左右のウィングはワイドアタッカー、CFのヘルマン・カノは純粋な1トップというよりファジーなポジショニングで、相手センターバックとボランチの間で中央のアクセントになり、そこから裏に飛び出していく傾向が強い。
インテリオールの選手は中盤のパスや縦の動きに加え、アウトサイドに流れたところからクロス、あるいは中に流れたウィングのフィニッシュを促すアシストパスなど、ワイドに攻撃に絡むシーンが多い。本田はパチューカでトップ下のポジションを希望しているという報道もあるが、おそらく[4-3-3]のインテリオールがメインになるはずだ。
一方でミラン時代の基本ポジションだった右サイドは10番を付けるウルグアイ代表FWホナタン・ウレタビスカヤの基本ポジションとなる。
“ウレッタ”の愛称で知られ、優秀なセカンドアタッカーとして評価されるウレタビスカヤはトップ下もこなすが、縦志向の突破力や右足の正確なクロスを生かせる右ウィングがメインポジションになっているようだ。
一方の左ウィングは開幕戦ではアンヘル・サガルが先発したが、彼はワイドな位置から積極的にゴール方向へ仕掛けるタイプの選手だ。