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マンU、覇権奪還へ、高額の“買い漁り”。2年目のモウ、ピンポイントの補強方針

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

「今夏に補強すべきは4ヶ所」。ピンポイントの補強方針

エバートンから獲得したFWロメル・ルカク
エバートンから獲得したFWロメル・ルカク【写真:Getty Images】

 おそらく長身のスウェーデン代表は、バイリーとスモーリングとともに、CBの主軸の一人としてターンオーバーで起用されることになる。もしくは3バックで常時起用される存在になるはずだ。さらにこの22歳は右サイドバック、守備的MFも対応可能なため、いまだに発展途上の現チームで、重用されるのは間違いない。

 そんな比較的若い陣容を見て、識者の中では「アーセナル同様に大きな変革が必要だ」という人も少なくない。しかしながら、スカッドを見渡せば、実際には十分な駒が揃っている。これはモウリーニョ監督自身も分かっているところであり、「今夏に補強すべきは4ヶ所」とピンポイントでターゲットを絞った補強方針を考えている。

 センターフォワードについては、レアル・マドリー時代に指導したアルバロ・モラタの獲得を強く希望した指揮官だったが、スペインのクラブとの商談がまとまらなかった。しかし代わりに、前述のとおりルカクを獲得。同監督は「チームには9番が必要だった。ロメルはそれに最適のオプション」と満足そうに語っている。

 CBには、これも記述のとおり、リンデロフが加わった。そのため、残る補強ポイントは2ヶ所。守備的MFとウィングとなる。

 前者にはトットナムからエリック・ダイアーの獲得の噂もあったが、マウリシオ・ポチェッティーノ監督がこれを真っ向から否定している。逆に、獲得の可能性が非常に高いのがチェルシーのネマニャ・マティッチだ。

 マティッチはチェルシーの中国遠征のメンバー入りをしておらず、さらに西ロンドンのクラブは先日、モナコからマティッチとポジションの被るティエムエ・バカヨコの獲得に成功した。

 昨季シーズン終了後に、ロンドン・イブニング・スタンダード紙のサイモン・ジョンソン記者が、「ユナイテッドがマティッチの調査に動いているようだ」と教えてくれたが、逆算して考えると、水面下ではすでに2ヶ月にわたり交渉が行われていたことになる。このセルビア代表がアンカーを託されるのは、ほぼ既定路線と考えられる。

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