本気で世界一を目指すパチューカ、戦力は充実
メキシコは半年ごとに1シーズンというレギュレーションのため、それぞれでタイトルが完結し、年間王者を決めるチャンピオンシップのような制度は存在しない。ただし、シーズンごとに“リギージャ”と呼ばれる、上位8クラブによって争われるトーナメント方式のプレーオフで優勝が決まる。
当然ながら最高勝ち点のクラブが準々決勝で8位のクラブに敗れるケースも起こりうるわけだが、メキシコではリギージャの時期になると大きな盛り上がりを見せており、この方式はある意味メキシコサッカーの象徴としてすっかり根づいている。
メキシコリーグは1部(プリメーラ)の外国人枠が5人となっているが、2シーズン以上プレーしている帰化選手はメキシコ人扱いとなる。これは二重国籍の選手にも適用されるため、前回のクラブW杯で来日したクラブ・アメリカのように実質的な外国人選手がチームの半数近くを占めるところもある。それはパチューカも例外ではないが、メキシコ人選手のクオリティの高さもパチューカのベースとなっており、そこまで“外国人部隊”という印象は与えない。
パチューカの自慢のセクションは各国の代表クラスがズラリと揃う中盤で、左右のウィングも含めると欧州の強豪クラブと比べても遜色ない陣容だ。司令塔のホナタン・ウレタビスカヤはウルグアイ代表で、キャプテンのエリック・グティエレスとホルヘ・エルナンデスのボランチコンビはともにメキシコ代表の常連。22歳のビクトル・グスマンは昨年のリオ五輪に出場している。
ここにコンフェデレーションズカップにチリ代表の主力として活躍し、準優勝に貢献したエドソン・プッキ、そして日本代表の本田が加わったのだ。まさに本気で世界を目指す陣容であり、そうしたクラブの意欲も本田の好奇心を刺激したかもしれない。