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もはやセリエAと同等? リーグアン、移籍市場の活発化。欧州カップ戦で上昇したステータス

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

優秀な外国人監督招聘というトレンド

17/18シーズン、リールの監督を務めるマルセロ・ビエルサ
17/18シーズン、リールの監督を務めるマルセロ・ビエルサ【写真:Getty Images】

 実業家たちがクラブ運営に乗り出すのは、強いチームに育ててクラブの価値を上げるためなのだから、そのために「補強」という投資をするのは当然の戦略だ。

 モナコの昨季のリーグ優勝、そしてチャンピオンズリーグ準決勝進出という成功例も、彼ら実業家オーナーにとってモチベーションになったことだろう。

 ギャビエ編集長曰く、目下フランスリーグ最大のトレンドは、外国人監督の参入だという。

「すでにPSGのウナイ・エメリ、モナコのレオナルド・ジャルディムらがいますが、来季はマルセロ・ビエルサがリールでリーグアンに復帰し、クラウディオ・ラニエリもナントでリーグアンに戻ってきます」

 選手育成に定評のあるフランスは、同じように指導者の育成にも自信があった。よってこれまで、各クラブとも指導者を国外に求めるというアイデアは乏しかった。それにはおそらく金銭的な問題もあったと思われる。莫大な資金で国外から名の知れた監督を招聘しなくとも、優秀なフランス人監督で十分だったのだ。

 風向きを変えたのは、11-12シーズンからカタール勢が参入したPSGだ。スター選手だけでなくスポーツダイレクターにもレオナルドという世界的スターを招き入れた彼らは、“ブランド監督”を手に入れるべくカルロ・アンチェロッティを招聘した。「スター監督なくして欧州での成功はない」というのが彼らのポリシーだったからだ。

 同じ頃ロシア勢が実権を握ったモナコも、経験豊富なクラウディオ・ラニエリにリーグアン昇格を託し、昇格後はポルトガル人のジャルディムにバトンを渡して昨季はリーグ優勝という大成功を収めた。

 PSG、モナコに続けとばかりに、マルセイユはビエルサ(トラブルもあったが…)、ニースはスイス人のファブレと、外国人監督は徐々に増え、そして彼らは実際に結果を出している。

「著名な監督が指揮をとることで、選手たちの興味をひくことにもなります。結果的に、これまでフランスリーグには興味を示さなかった国外の優秀な選手が参入してくることにもつながってくるのです」(ギャビエ編集長)

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