活発な様相を呈している今夏のメルカート
各クラブとも新シーズンに向けて始動、この夏のメルカートも本格化してきたが、リーグアンの今回の市場はなかなか活発な様子だ。
ここまでのビッグニュースとしては、マルセイユがウォルフスブルクからブラジル代表MFルイス・グスタボを獲得、そしてリヨンのFWアレクサンドル・ラカゼットはアーセナルへの移籍が決まった。
アーセナルからリヨンに支払われた移籍金は6000万ユーロ(うち700万ユーロはボーナス)と報じられている。これは両クラブにとってクラブ史上最高額だという。
ラカゼットは、14-15シーズン(27)、15-16シーズン(21)、16-17シーズン(28)と、3季連続してリーグ戦で年間20点以上決めている。これは1988-92シーズンのジャン・ピエール・パパン以来の快挙だそうで、あれほどゴールを量産していたズラタン・イブラヒモビッチでさえ成し得ていない。
にもかかわらずディディエ・デシャン監督のフランス代表には定着できていないから、ロシアW杯を控えた来シーズン、新天地で活躍して指揮官にアピールしたい思いでいっぱいだろう。
個人的にはラカゼットは素晴らしいストライカーだと思う。献身的だし、エリア内での決定力も高く、速い動きの中で的を仕留められる、タイプ的にはティエリ・アンリに似たストライカーだから、アーセナル移籍、と聞いてほっこりした気持ちになった。
彼の地で英雄となったアンリもアドバイスをくれるにちがいない。それにベンゲル監督は、もとより自分のチーム作りにはまると確信した選手しか獲得しない。ロンドンでぜひとも一旗あげて欲しい。
リヨンは、MF コレンタン・トリッゾもバイエルン・ミュンヘンに4150万ユーロで譲り渡した。
ここ数年はギャラクシー化したPSGの一頭レースとなった中で、リヨンはラカゼットやトリッゾら、自クラブで育てた生え抜き選手を中心に上位のポジションを守り続けてきた。そうしてクラブとともに成長した選手が高額の移籍金とともに国外に羽ばたくというのは、なんとも理想的なwin-winだ。
2人の離脱は寂しいが、きっとサポーターも、今後の活躍を期待しつつ彼らを見送ったことだろう。