浦和レッズと対戦した済州ユナイテッド【写真:Getty Images】
コンフェデレーションズ杯2017で効力を発揮しているVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)だが、韓国でも7月1日と2日に行われる韓国1部(Kリーグ)の試合からVARが導入される。これによってKリーグから誤審が無くなると、29日に韓国紙『東亜日報』が報じた。
ゴールに直結するプレー(PK判定、オフサイド判定)や選手誤認(判定を受ける選手を別の選手と間違えた場合)だけでなく、レッドカードに該当するようなファールの判定などで主審が判断を迷った時にもVARの力を借りて正しい判断を下すことが出来る。
疑問の残る判定といえば、Kリーグではないが、5月31日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で済州ユナイテッドは暴力問題を起こしており、アジアサッカー連盟(AFC)は9日に浦和レッズと済州に対して罰金処分などを課した。
さらに、2枚のイエローカードで退場となった済州のチョ・ヨンヒョンには6ヶ月の出場停止と2万ドル(約220万円)の罰金処分。ペク・ドンギュには3ヶ月の出場停止と1万5000ドル(約165万円)の罰金でクォン・ハンジンには2試合の出場停止と1000ドル(約11万円)の罰金処分が言い渡されている。
ただ、この処分に納得がいっていない済州はAFCに再審議を要求し、結果次第で国際スポーツ仲裁裁判所(CAS)にも提訴すると訴えている。ベンチから飛び出してきた済州のペク・ドンギュが浦和の阿部勇樹にエルボーを喰らわせて退場処分になったが、韓国紙は両者を離そうとした際に肘が阿部に当たってしまっただけと擁護し「明らかな誤審」と報じていた。もし、VARが導入されていれば両者が納得いく形で試合中に事がおさまっていたかもしれない。
同紙によると、ほとんどの場面はVARによって20秒程度で判断が下せるという。「主審の判断を助け、Kリーグから誤審が消える」とも報じており、VAR導入に期待を寄せているようだ。世界各国のリーグでVARの導入が進んでおり、ブンデスリーガやセリエAは来季からVARを導入する予定となっている。
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