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Jリーグ 7年前

Jリーグ、“入れ替え戦”復活の背景。上限クラブ数を「60」と想定した構造改革の視座

text by 藤江直人 photo by Editorial Staff

J1昇格プレーオフは成功も…昇格組が苦戦

 Jリーグは2012シーズンから、最大4チームによるJ1昇格プレーオフを導入。J1に昇格できるチャンスを広げ、J2の終盤戦を盛り上げる意味でも、ある程度の成功を収めてきた。

 もっとも、J2で3位だったチームが勝ち抜き、昇格を決めたのは2015シーズンのアビスパ福岡だけだった。予測不能のドラマとしては面白いものの、翌シーズンにおけるJ1では軒並み苦戦を強いられてきた。

 2013シーズンの大分トリニータを皮切りに、徳島ヴォルティス、モンテディオ山形、そしてアビスパとすべてJ1の最下位に沈み、1年でのJ2降格を余儀なくされてきた。

 入れ替え戦が廃止された2009シーズン以降の3年間における、J2の3位チームも傾向は変わらない。湘南ベルマーレ、アビスパ、北海道コンサドーレ札幌といずれも1年でJ2へUターンしている。

 一方でJ1の16位でJ2へ降格したクラブの翌シーズンの成績を振り返ると、昨シーズンの松本山雅FCを除いて、6つのクラブがすべて2位以内に入ってJ1への返り咲きを果たしている。

 しかも2013シーズンのヴィッセル神戸を除いた、5つのクラブが2位に大差をつけて優勝。なかには2014シーズンのベルマーレのように勝ち点を3桁に乗せ、2位に勝ち点差18をつけた独走劇もある。

 昨シーズンまでの状況を受けて、J1昇格プレーオフを廃止し、従来のJ1の16位とJ2の3位が対戦する入れ替え戦に戻すべきでは、という声がJクラブの代表取締役で構成される実行委員会内であがっていた。

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