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川島永嗣と酒井宏樹、フランスで確かな足跡残した2人の日本人。来る新シーズンへ高まる期待

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

フランス屈指の人気クラブ、マルセイユでプレーした酒井宏樹

マルセイユに所属する酒井宏樹
マルセイユに所属する酒井宏樹【写真:Getty Images】

 そして酒井宏樹も、厳しい世界に挑んだマルセイユ初年度だった。

 シーズン開幕間もない頃、話を聞いたマルセイユサポーターが言っていた「サカイのことは正直よく知らないが、僕らが好きなタイプに見える」という言葉が思い出される。

 序盤こそ、これまで培ってきたプレースタイルと必要とされることのギャップに戸惑いも見られたが、酒井は己の努力で着実にマルセイユで求められる「戦士」へと成長していった。

 シーズンが終了した後、総括会見の席でガルシア監督は、酒井の初年度の成長ぶりについてこう話した。

「まず彼には非常に満足している。ヒロキはものすごく指導しやすい選手だ。もともと彼が持つ素質に加えて、試合でのパフォーマンスだけでなくいろいろな面でこの一年で成長が見られた。彼は実に頼もしい『戦士』だ」

 監督の言葉を一言一句もらさないよう集中して聞き、わからないことがあったら解決するまで質問する、というのは、昨シーズン酒井が最初から徹底して取り組んでいたことだった。「指導しやすい」と指揮官がたびたび口にするのは、酒井の勤勉さがガルシア監督の意識にしっかりと刻まれていたことの表れだ。

 来季の課題としては、ラスト20mのところでよりクリエイティブなプレーをすることを挙げた。

「ここでは常にゴールをすることが求められる。それがこのクラブのカルチャーだ。チャンスがあれば、自分からどんどん打っていい。もちろんそれについてはこちらが指導していくことだが」

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