フットボールチャンネルの次世代サッカー情報番組『F.Chan TV』。第53回は、実況アナウンサーの倉敷保雄氏、解説者の玉乃淳氏がゲストとして登場した。
番組では、6月20日にカンゼンから発売されたディエゴ・シメオネ監督の自叙伝『信念〜己に勝ち続けるという挑戦〜』の発売を記念し、同監督のこれまでのキャリアを振り返った。
シメオネは選手時代も闘志溢れるプレーで観客を魅了し、監督となった今も変わらぬ情熱で選手を鼓舞する。そんなシメオネの勝利に対する欲求は、幼い頃から変わらないようだ。
『信念』によると、シメオネは12歳の頃、ボールボーイを務めた試合においてまさかの退場処分を命じられた経験があるという。当時下部組織に所属していたベレス・サルスフィエルドのトップチームの試合で、相手GKが前に出ている状態でスローインとなったボールを素早く拾って味方選手に渡したため出そうだ。
このエピソードについて、玉乃氏は「ああ、ここからきてるんだ」と一言。 シメオネは監督となった現在も、ボールボーイの起用法を含めた、試合の結果に影響し得る細かいディティールにまでこだわる。「今でも、ボールボーイの教育であったり選定に対しても異議を唱えます。実際に経験したことが活きてるんですね」と、玉乃氏はシメオネ少年が12歳にして“闘将”としての一面を見せていたことを指摘した。
退場となったこの試合でも、ボールボーイながら「フットボールをプレーしていた」というシメオネ。ボールボーイの起用法にまでこだわる勝利への溢れる欲求は、12歳の頃にはもう健在だったのだ。
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