トークセッションに登壇した乾貴士(中央)、原博実Jリーグ副理事長(右)、小澤一郎氏(左)【写真:フットボールチャンネル編集部】
22日、Jリーグは記者会見を開き、スペインのラ・リーガとの戦略的連携協定を締結したと発表した。記者会見の第二部ではトークセッションが行われ、エイバルに所属する乾貴士、原博実Jリーグ副理事長、サッカージャーナリストの小澤一郎氏が登壇した。
トークセッションではスペインサッカーの特徴などに話題がおよんだ。ドイツでのプレーを経て、リーガエスパニョーラでここ2シーズンプレーしている乾はスペインのサッカーについて次のように語っている。
「頭がいいというか、すごくサッカーをわかっているっていうところがある。日本人選手は技術はありますけど、頭の良さっていうところではまだまだ劣ってるのかなって思うので、その辺を学んでいけるところがスペインなんじゃないかなと思いますね」
そうした環境の中「練習から100%以上でやろうと思ってました」と語る乾だが、練習の強度は日本で体感したことがなかったものだったという。
「日本では(それほどの強度の練習が)なかったですね。なんていうんですかね。(エイバルでは)削られても、削った選手を別に怒らないというか。削られたやつに『早く立て』っていう監督もなかなかいなかったので、すごく新鮮ですね」
これを受けて自身も指導者経験のある原博実副理事長は練習時のインテンシティーについて、日本の選手と外国の選手で違いがあると指摘した。
「練習でもっと激しくやろうよって言うと、どうしても日本人の選手って引きずっちゃうんだよね。蹴っちゃったときに『なんだ』ってなっちゃうんですけど、海外を見ていると割と激しいんですけど、(練習が)終わったら全く平気に、普通にやっているよね」
「練習のメニューとかはそんなに変わるわけじゃなくて、そのインテンシティーの高さっていうか、戦いの高さをふだんもっと上げれば、Jリーグももっとレベルが上がるはず。それがどうしても抑えちゃって、緩いところでふだんやっちゃって慣れちゃうと、もうひとつ上にいけないっていう、そこらへんが変わっていくと(レベルが上がるはず)」
しばしばJリーグのプレー強度は低いと指摘されるが、態度・気の持ちようの部分も一因になっているのかもしれない。
(取材・文:中山佑輔)
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