カメルーン対チリ戦でもビデオ判定が物議【写真:Getty Images】
現地時間18日にロシアで行われたコンフェデレーションズカップの2試合では、いずれもVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による判定が物議を醸すことになった。
VARは、ピッチ上にいる主審や副審らとは別に、モニターでビデオ映像を確認する審判が主審の判定を助けるシステム。昨年12月のクラブ・ワールドカップなどでの試験導入に続いて、今回のコンフェデ杯でも使用されている。
カメルーン対チリ戦では、チリがビデオ判定に振り回される形となった。前半終了間際にはオフサイドぎりぎりでスルーパスを受けて抜け出したFWエドゥアルド・バルガスがゴールを決めたが、チームメートらと喜んでいたところでVARによる判定が行われ、結局得点は無効となった。
後半アディショナルタイムには再びバルガスが、アレクシス・サンチェスのシュートがブロックされたボールをネットに押し込む。副審はオフサイドの旗を上げ、ゴールは無効になるかと思われたが、前半とは逆にビデオ判定により得点が認められた。
ポルトガル対メキシコ戦でも、VARが得点の判定を変えた。クリスティアーノ・ロナウドのシュートがクロスバーを叩いたボールから、最後はペペが押し込んだが、ビデオ判定によりオフサイドがあったとみなされ得点は認められなかった。
ポルトガルのフェルナンド・サントス監督は試合後の会見で、「新たなルールがサッカーにとってプラスになるなら良いことだ。だがまだ誰もこのルールをよく理解できていないと思う」とVARに対して苦言を呈している。ポルトガル『マイス・フットボール』などが伝えた。
プレーに対して正しい判定を下すことを目的として導入されているVARだが、現時点では混乱を生み出している場面もある。運用法については今後に向けて改善の余地があるかもしれない。
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