柴崎はボランチで先発。だが展開は予想に反し…
現地時間15日、スペイン2部昇格プレーオフ準決勝の1stレグが行われ、レギュラーシーズン4位のテネリフェと5位のカディスが対戦した。
アウェイに乗り込んだテネリフェの柴崎岳は、レギュラーシーズンから8試合連続の先発出場を果たした。スターティングメンバーが発表された時点ではトップ下になるのか、直前のリーグ最終節サラゴサ戦に続いてボランチ起用か読みかねる組み合わせだった。
蓋を開けてみれば試合開始時はダブルボランチの一角に入り、時間が進むにつれて少しずつポジションを修正。前半途中からはボランチの相方だったビトーロがアンカー気味に構え、柴崎は少し前目に出てアイトール・サンスとともにインサイドハーフのような役割を担った。
テネリフェは2007年2月以降カディスに負けたことがなく、今季レギュラーシーズンでの対戦成績は1勝1分だったこともあり、戦前の予想では優位とされていた。というのもカディスは2005/06シーズンに1年だけリーガ1部を戦ったのを最後に低迷し、2010/11シーズンから昨季までの6年間はセグンダB(3部相当)を戦っていた。
2部の中でも規模の小さいカディスが昇格プレーオフに進出したこと自体が驚きであり、2年連続昇格の可能性は開幕当初誰も予想していなかっただろう。
だが、試合が始まってみるとテネリフェはカディスの強烈なプレッシャーにさらされ、主導権を握れない時間が続く。元々両サイドの縦への推進力を起点に攻撃を前に進めていくテネリフェは、中盤を相手に制圧されてしまうとどうしても苦しくなる。
柴崎も懸命にボールを前に運ぼうと努力はしていたが、激しいプレスを受けるDFたちから距離が遠く、なかなかいい形でパスを受けられない。ボランチ起用は広角にパスを蹴りわけられる展開力を期待されてのものだが、持ち味を発揮できる場面は少なかった。