シュティーリケ、996日目の解任
韓国サッカー協会(KFA)は15日午後、韓国パジュにあるナショナルフットボールトレーニングセンター(NFC)で会議を催し、同国代表のウリ・シュティーリケ監督解任を決定した。
一時期、アジアカップ準優勝で「神様」とまでされていた彼が韓国代表監督に就任し、996日目のことだ。シュティーリケは韓国代表史上最も長い期間監督を務めた人物として記録される。しかし人々の記憶には悲惨な思い出として焼き付けられることになった。
後味の悪い解任だが、理由は簡単だ。13日に行われたロシアW杯アジア最終予選グループAのカタール戦で黒星を喫したからである。2-3というスコア以上に、最下位チーム相手の内容もお粗末だった。この敗北で韓国の勝ち点は「13」となり、残り2試合に命運を託すこととなった。韓国代表がかつて味わったことのない苦難に違いない。
しかもこれまで以上に厳しい道のりが予想される。次の相手は現時点でアジア最強のイラン。結局最後のウズベキスタン戦がW杯出場へのカギを握ることになりそうだが、勝てるかは未知数だ。最悪の場合プレーオフにも出場できなくなるかもしれない。
シュティーリケ監督の進退に関して、一度解任論が高まったこともあった。それでもKFAのチョン・モンギュ会長は留任を決定した。それが今年4月3日だったことを考えれば、今回KFAが下した決定は説得力が薄くなる一方だ。
4月の時点で世論も、多くのサッカー関係者もシュティーリケ監督に信頼などなかった。もう少し解任の時期を早めていたらカタール戦のあの結果はなかったのかもしれない。
結局、このタイミングでの解任は韓国にとって不可避だった。これ以上留任するには世論がついてこない。それ故にシュティーリケ監督を任命したKFAや技術委員会全体が批判されていた。「仕方ない」という言葉がふさわしい状況、言い換えれば、窮地だった。世論についた火種を消すべく、KFAはシュティーリケ監督とともにイ・ヨンス技術委員長も更迭した。