親善試合の目的とは何か。試合にはそれぞれ重要度の差がある
シリアとのドローに終わった先週水曜日の試合は名勝負とは程遠いものだったが、観戦する我々にとっては残念なことに、素晴らしいパフォーマンスや良い結果を得ることは親善試合の目的ではない。
1-1の低調な試合を日本代表が教訓とし、火曜日にテヘランで行われるイラク戦で重要な勝ち点3を獲得できるだけの改善を成し遂げたとすれば、味の素スタジアムでの試合もその目的を果たしたということになる。
「ファンサービス」は日本において大きな要素であり、試合を終えたサムライブルーの選手たちも、一様に謝罪の言葉を述べた様子を見ればそのことを確信していた。だが、欧州のトップリーグでプレーする選手がますます増えていることもあり、試合にはそれぞれ重要度の差があることも彼らは理解している。内容の良くない試合が、チームを発奮させる上で大事な意味を持つ場合があることも。
「これが予選じゃなくて良かったと思います」と原口元気は試合後に話していた。「もちろん見に来てくれた人に対してあまり良い試合を見せられなかったのは申し訳ないですが、ここから改善できるなら、良い意味で予選じゃなくて良かったなと」
酒井宏樹も同様に、この試合から教訓を得たいと口にしていた。W杯予選を突破するという最終目標を達成すれば、肌寒い調布の夜に見せた低調な戦いをファンが許してくれることも理解している。
「見に来てくれたサポーターを満足させないといけないですし、追求していくところは追求しないといけない。ネガティブになる必要は全くないですが、貪欲にやらなければいけない」とマルセイユのサイドバックは語った。
「次、本当に負けたら大変なことになりますから。今日悪くて良かったと思えるように頑張っていきたいと思います」