長友が練習切り上げ。イラク戦へさらなる不安要素
8日にオーストラリアがホームでサウジアラビアを3-2で撃破。2018年ロシアW杯アジア最終予選グループBは、日本を含む上位3チームが勝ち点16で並ぶという大混戦になった。現時点では日本が得失点差+9、サウジアラビアが+7、オーストラリアが+6。消化試合数も日本がひとつ少ないため、優位な立場にいると言えるだろう。
ただ、万が一13日のイラク戦(テヘラン)で勝ち点を取り損ねるようなことがあれば、両国との直接対決となるラスト2試合は厳しい戦いを余儀なくされる。ここは是が非でも勝ち点3を持ち帰りたいものだ。
やや追い込まれた感のある日本代表は7日のシリア戦(東京)の後、8日夜の便で日本を発ち、9日昼にテヘラン入りした。この時期の現地は最高気温37度の猛暑。イラク戦開始時刻の17時前後も35度前後で。ギラギラと真夏の太陽が照りつけていた。標高1500mの高地ということで湿度も10%程度と極度に低い。環境への適応は日本にとって最初の関門になるだろう。
8日の練習を欠席した吉田麻也(サウサンプトン)と酒井宏樹(マルセイユ)はトレーニングに復帰したが、右下腿痛の山口蛍(C大阪)は2日連続で全体練習を回避。長友佑都(インテル)も最初のランニング途中に右足内転筋痛を訴え、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督と話し合いの末、大事を取ってトレーニングを切り上げた。
今後の動向は様子を見てみなければ何とも言えないが、すでに長谷部誠(フランクフルト)、香川真司(ドルトムント)を欠いている日本にとって、主力級2人のさらなる離脱はマイナス要素以外の何物でもない。
とりわけ、長友の担う左サイドはシリア戦で攻守両面の起点になっていただけに、離脱となればチームの大きな不安要素になりそうだ。長友と原口元気(ヘルタ)の縦関係は昨年11月のサウジアラビア戦(埼玉)から最終予選3試合を戦って良好な関係が構築されつつあり、シリア戦後半からの長友と乾貴士(エイバル)のコンビも凄まじい迫力で相手を凌駕。日本の新たな武器になったと言っていい状態だ。