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日本代表 7年前

乾貴士、勝ち取った「ジョーカー枠」。2年ぶり代表で「楽しむ」を具現化できた3つの理由

text by 藤江直人 photo by Getty Images

「本当に楽しみにしていた」元チームメイトとの再会

セレッソ大阪時代の乾。香川、清武らと同クラブでのプレーを経験した
セレッソ大阪時代の乾。香川、清武らと同クラブでのプレーを経験した【写真:Getty Images】

 セレッソ大阪の一員としてプレーした2008シーズンからの約3年間は、滋賀・野洲高校から加入した横浜F・マリノスで燻っていた乾が眩い輝きを放った時期でもあった。

 北京五輪に飛び級で選出されるなど、才能を開花させつつあった香川真司(ボルシア・ドルトムント)とまず出会った。2010シーズンからは清武弘嗣が、大分トリニータから移籍してきた。

 その年の夏に香川はドイツへ飛び立ってしまったが、ガンバ大阪から期限付き移籍していた家長昭博(川崎フロンターレ)が代わりにトップ下で存在感を放った。

 そして、2011シーズンからはガンバで出場機会に恵まれていなかった倉田秋が、ジェフ千葉をへて期限付き移籍で加わった。才能が才能を刺激し、お互いを高め合う好循環のなかで、乾もまるでサッカー小僧のようにはつらつとプレー。2011年の夏にドイツへと旅立つきっかけをつかんだ。

「ただ、シンジ(香川)はちょっと残念でしたけど。シンジと一緒にやるのも、本当に楽しみにしていたので。それでもシュウともやれて、他にもいろいろな選手と一緒にやれたのはよかったですね」

 香川はインサイドハーフとして先発しながら、開始早々に相手選手との接触プレーで左肩を強打。わずか10分でピッチを後にして、左肩関節前方脱臼と診断されて離脱を余儀なくされた。

 それでも、日本代表に選ばれ続けていればいつかは共演できる。今回は無念の選外となった清武も然り。トップカテゴリーのチームでしか味わうことのできない、自身の原点に帰った思いが乾を躍動させた。

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