昌子が感じる自信と重責。ついに挑む“本番”
昌子の過去代表2試合を振り返ると、初キャップだった2015年3月のウズベキスタン戦(東京)は森重とコンビを組んで先発フル出場。2キャップ目の2016年6月のブルガリア戦(豊田)は吉田と交代出場する形だった。トレーニングでもサブ組に入るケースが大半を占めていたため、日本代表で本当の実戦に挑むのは大きなチャレンジに違いない。
「(ハリルホジッチ監督は)今回の2試合はゼロっていうのをかなり意識してるんじゃないかと。そういう中で森重くんを外してるんで、僕や槙野(智章=浦和)くんや弦太(三浦弦太=G大阪)に期待してる部分は大きいと思う。そこにしっかりと応えるようにやっていければいけないですね」と昌子自身も重責をひしひしと感じているようだ。
それでも、傑出したコミュニケーション力と表現力、適応力を備える男だけに「誰と組んでもやれる」という自信は人一倍ある。
「鹿島でもそうですけど、いろんなタイプのセンターバックと組んで、初めての人でも自分なりに合わせたり、いい関係を築ける自信が結構あります。(吉田)麻也くんは僕よりはるかにレベルの高い選手なんで、あんまり不安ではないかなと。お互い理解し合えるところはあるんで、うまくやれればいい関係ができるんじゃないかと感じてます。それにサッカーはだいたいコーチングで解決できる。麻也くんもすごい(声を)出すし、僕自身も出すタイプなんで、自然とマークの受け渡しとかもばらつきなくできると思います」と昌子は楽観的に捉えている。
彼の言うように、吉田と2人が絶えず声を出し続け、意思疎通を図っていけば、ラインコントロールの乱れやチャレンジ&カバーのミスも起こりにくくなる。むしろ人前での発信を苦手としていた森重よりも、吉田との良好な関係が構築できるかもしれない。
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