久保・大迫・原口が得点力不足解消の鍵に?
久保の方も「代表では上下運動がすごく求められる。(ハリル)監督からもゴールに入っていく回数を増やすことをすごい言われますし、この合宿でやるようなトレーニングを含めて今後、いろいろやっていきたい。次の試合でも得点につながるプレーをするように心がけたいし、もっと積極的に仕掛けてゴールを貪欲に狙っていけたらいいと思います」とハードワークの必要性を再認識した様子だった。
確かに、久保が国際Aマッチデビューした昨年11月のオマーン戦(カシマ)からの4試合を見ると、攻撃時の前線に出ていく迫力は凄まじいものがある反面、守備時のプレッシングや後方に下がってのカバーリングはやや物足りない部分もある。それを原口と同等にできるようになれば、左右両サイドから次々と矢のようにゴールへ向かっていく厚みのある攻撃をより見せられるはず。久保の方にも改善点をしっかり認識して、取り組んでもらう必要があるだろう。
そのうえで大迫、あるいは岡崎ら1トップとの間合いを考えながら、できるだけ近い距離感でプレーできるようになれば、3トップはより怖さを増す。これまで本田、岡崎、香川の3本柱が担っていた攻撃パターンとは明らかに異なるスタイルが確立できるのだ。
この3トップをベースにしながら、今回2年2ヶ月ぶりの招集となった乾貴士(エイバル)、爆発的スピードを誇る浅野といった他のアタッカー陣とも連携していければ、攻めのバリエーションは間違いなく広がる。
日本代表が得点力不足という長年の課題から脱却できるかもしれないだけに、期待は大きい。そんな明るい未来を現実にすべく、久保・大迫・原口の3トップにはこれまで以上の成果を残してほしい。
(取材・文:元川悦子)
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