左サイド起用も? フリーキックの鋭さ戻るか
後ろに陣取る右サイドバックがこう説明するように、本田はボールを収めながらゲームを作り、味方と連携しながらゴール前に侵入していくタイプ。そういったプレーをもっと多く出せるように練習から強く意識していくべきだ。
昨年9月1日のアジア最終予選・UAE戦(埼玉)から9ヶ月間も得点から遠ざかっている現状を踏まえると、ピッチに立ったら一目散にゴールに向かってしまいがちだが、彼はまもなく31歳になる大人のフッとボーラー。冷静に状況を見極めながらプレーすることを心がけなければならない。
5月21日のボローニャ戦で直接フリーキックを決めたように、ワンチャンスを確実にモノにする鋭さと勝負強さも求められるところ。日本代表の本田は2013年8月のウルグアイ戦(仙台)以来、4年もフリーキックを決められていない。その武器を再び自分のものにできれば、久保との差別化が可能になるかもしれない。そうやって若武者と異なるストロングポイントを研ぎ澄まして、チームに還元していくことを考えた方が得策だ。
昨年10月のW杯最終予選・オーストラリア戦(メルボルン)に1トップで先発出場し、原口の先制ゴールをアシストしたように、右サイドではない別のポジションで活躍する道を模索することも、レギュラー奪回への一歩になりそうだ。
ミランでは先月21日のボローニャ戦と同28日の今季最終戦・カリアリ戦で左サイドを担っていて、プレー自体は決して悪くなかった。左利きの選手が左サイドでプレーすると、中にカットインしてフィニッシュに持ち込む仕事はやりづらくなるが、右足のコントロール力も低くない本田の能力を考えれば問題ないだろう。