酒井高徳【写真:Getty Images】
日本代表のDF酒井高徳は、本職がサイドバックであることを自覚しつつ、複数のポジションをこなす準備を整えている。
ドイツ・ブンデスリーガのハンブルガーSVでプレーする酒井は今シーズン、チームの主将を任されてクラブの1部残留に貢献した。左右のサイドバックだけでなく、中盤でも起用されて、目まぐるしくポジションを変えている。
酒井は「ハンブルクでシーズンを通して戦って思ったのは、状態とか環境とかが変わるかもしれないけど、どこで出ても自分が必要とされるところでチームに還元するのが大事だと思う」とコメント。「どこで出ても、準備してればちゃんとプレーはできると思う」と述べた。
「もちろんサイドバックで使ってくれたら一番」だが、「ワールドカップで怪我人が出て、『ボランチいないからおまえできるか』って言われたら、僕は自信を持って『やりたい』と言いたい」と酒井。「逃げてやりたくないと思って、でもやらなきゃいけなくて悪いプレーをするなら、自信を持ってやった方が、僕は『精一杯やったよ』と言えると思う。そういう意味では、どこで出ても関係ない」と、与えられた仕事に全力でかかる姿勢を見せた。
そのうえで、気をつけなければいけないことは多い。「1試合1試合ポジションが変わる中で、感覚的なところをより研ぎ澄ませなきゃいけないというのは最近気をつけている」とのこと。酒井は「サイドバックの感覚でボランチをやってしまうと、奪われる可能性は高くなるとか、ボランチの感覚でサイドバックをやってしまうと少し守備をおろそかにしてしまうとか、そういった切り替えを頭の中でやることだけは少し気をつけていますね」と、複数ポジションをこなす秘訣を語っている。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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