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本田圭佑 7年前

本田、ミランで再評価の理由。最終戦で託されたキャプテンマーク。失わなかった実直さ

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

ポジション争いに参入できる余地はなく…

 もう一つは、ライバルの低迷がなかったことだ。昨季チームがトップ下を使うシステムを採用した時には、本田はもちろんのことジャコモ・ボナベントゥーラもうまくこなせなかった。また4-3-3や4-4-2のサイドでアレッシオ・チェルチを使っても、攻撃でもムラがある上に守備も懸命でないことで、ミハイロビッチ監督の信頼を失っていった。

 そういうところで本田がポジション争いに参入できる余地はあったのだが、今シーズン右のウイングには不運にもスソがいた。ジェノアでのレンタル生活で、容赦なくスペースを消してくるイタリアサッカーの守備陣に慣れた若いスペイン人は、持てる攻撃センスを駆使してモンテッラの信頼を得た。

 しかも守備をしても懸命に走り、ボールコントロールも安定している。盤石な彼の立場を脅かすのは極めて難しいことになった。

 そしてもう一つは、厳しいようだがやはり本田自身の力不足もあっただろう。前半戦でのジェノア戦でスソを温存するために先発させたが、ミスを連発したためスソを起用せざるを得なくなった。

 これ以降、本田の出場期間は激減することになる。冬にはジェラール・デウロフェウやルーカス・オカンポスも加入。モンテッラ監督がバックアップとしても本田を評価しなくなったということだ。

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