モスクワとハバロフスクの位置【写真:Getty Images】
ロシア1部リーグのクラブは、来シーズンの国内リーグでのスケジュールやコンディション調整に悩みを抱えることになりそうだ。国内東部のクラブが昇格を果たしたことで、試合を行うため過酷な移動を強いられる見通しとなった。28日付の英『BBC』などが伝えている。
現地時間28日に2ndレグが行われた1部と2部の入れ替え戦を制したことで、SKAハバロフスクがクラブ史上初の1部昇格を決めた。だが1部の他クラブにとっては、望んでいた結果ではなかったかもしれない。
ハバロフスクは、世界で最も広い国土を有するロシアの東部に位置し、日本の北海道からもそう遠くない。だがロシア1部リーグのクラブの大半は、モスクワも含めて国内西部に本拠地が集中しているため、ハバロフスクでのアウェイゲームでは国内リーグとしては異常な長距離移動を強いられることになる。
モスクワとハバロフスクの距離は、直線距離にして約8300km。ゼニト・サンクトペテルブルクの本拠地であるサンクトペテルブルクからはさらに遠く、約8750kmとなる。飛行機で片道8時間ほどの移動が必要であり、往復すれば地球半周にも近い距離を移動しなければならないことになる。
だが、ロシア1部が同様の問題を抱えることは初めてではない。2006年から08年にかけては、ハバロフスクと同じく極東ロシアのウラジオストックを本拠地とするルチ・エネルギアが1部リーグに在籍していた。他クラブの選手からは「彼らはJリーグでプレーすべき」という声も上がっていたという。
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