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日本代表 7年前

【U20】日本、ベネズエラの“ファンタスティック4”を撃退せよ。8強進出へ、その対応策は?【識者の眼】

text by 河治良幸 photo by Getty Images

A代表でも主力に。“ファンタスティック4”のリーダー格

ペニャランダ
U-20ベネズエラ代表のペニャランダ【写真:Getty Images】

 左ウィングのペニャランダはスペインのマラガで今季のリーガ3試合に出場。“ファンタスティック・フォー”のリーダー格で、A代表でも主力に定着しつつあるスペシャルなタレントだ。金髪の風貌そのままに、“逆足”ポジションの左サイドから破天荒な仕掛けで縦横無尽に敵陣を切り裂く。

 ここまで1得点3アシスト。恵まれた体格を生かした豪快な個の突破力に加えて、ワンツーなどの小技も織り交ぜるスタイルであり、相手DFは明確なつかみ所を見出しにくい。左足のクロスと右足のスルーパスを臨機応変に繰り出してくるのも厄介だ。しかも、もともとの本職は1トップであり、オフザボールでペナルティエリア内に入り込めばペーニャにも匹敵する競り合いの強さを発揮する。

 この危険なアタッカーに初瀬亮が付くのか、よりディフェンスに定評のある藤谷壮が付くのか。どちらにしても右CBの冨安やボランチと協力して自由を奪うことを心がけたい。また崩し切らなくてもコースがあればミドルシュートを狙ってくる選手でもあるため、GKの小島亨介にも高い集中力が求められる。

 個性的でしかも流動的に絡んでくる“ファンタスティック・フォー”を止めるには、守備陣が密に連携しながら、1対1で粘り強く対応することが失点を防ぐ防波堤になる。彼らを恐れてズルズルとラインを下げるのは命取りになりかねない。基本コンセプトである高い位置からのプレスをベースに、柔軟な判断と素早い決断で切り抜けたい。

 ベネズエラという国のイメージから想像しにくいが、16ヶ国の中でも上位に入る実力を持っていることは疑いない。決勝トーナメントでこのチームと対戦することは日本の選手にさらなる経験を与えるはずだが、ベスト8ではもっと高い景色を見ることができる。この強敵に対して勇敢に、したたかに、そして貪欲に勝利をつかみ取ることを期待する。

(取材・文:河治良幸)

【了】

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