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日本代表 7年前

【U20】堂安の躍動を引き出した2人との友情。“相棒”と“盟友”、ピッチ上で結実した思い

堂安律は、27日のU-20W杯グループステージ第3戦・イタリア戦に特別な思いを抱いて臨んでいた。ピッチ上では2ゴールの大活躍。U-20日本代表を敗戦の危機から救い、見事に決勝トーナメントへと導いた。この躍動の裏にあった決意とは、どんなものだったのだろうか。(取材・文:舩木渉【天安】)

text by 舩木渉 photo by Getty Images

メッセージのこもったパス。固い絆で結ばれた堂安と市丸

市丸
堂安律(左)と市丸瑞希(右)はガンバ大阪の下部組織時代から共にプレーしている【写真:Getty Images】

「相手に当たってました。けど、俺のゴールです(笑)」

 試合を終えて取材エリアに現れた堂安律は、清々しい表情でインタビューに応じた。

 それもそのはず。27日に行われたU-20W杯のグループステージ第3戦で、U-20日本代表はイタリアと2-2で引き分けた。序盤に2点を先行されながら、同点に追いつけたのは他でもない堂安の2ゴールがあったからこそ。

 3試合連続で相手に先制を許す展開で、窮地に立たされた日本はなんとか勝ち点1を積み上げてグループDの3位が確定。目標だった決勝トーナメント進出を果たした。

 特に堂安の2点目の場面では、会場がどよめきに包まれた。1-2で迎えた50分、ペナルティエリア手前で市丸瑞希からパスを受けた堂安はボールをコントロールしながらターンし、そのままドリブルを開始。相手DF3人を引きずりながらゴール前まで侵入し、同点弾をねじ込んだ。

「2点目は自分の特徴が出たところやし、市丸がパスをちょっと前に出してきたんで、『前向け』ってメッセージが込められてたと思うし、『ああ、そういうことか』と思ってドリブルしてました」と、堂安は笑顔でゴールを振り返る。

 記者席も「マラドーナか!」「いや、メッシだ!」と盛り上がっていた。とにかく誰が見てもスーパーな1点。日本にとっても決勝トーナメント行きを決定づける重要な1点になった。それを演出した市丸は、堂安へのパスにしっかりとメッセージを込めていた。

「どフリーやったし、(堂安)律やったら仕掛けて2人が相手でも全然抜けると思っていた。あそこで仕掛けずにバックパスされても全然怖くないから、『仕掛けろ』という意図をこめて出しました」

 堂安と市丸。年齢は後者の方が1つ上だが、2人はガンバ大阪の下部組織時代から長くプレーしてきた、いわば“相棒”的存在。互いへの信頼も厚く、もはや言葉によるコミュニケーションを必要としないレベルの連携を築いている。試合中はお互いの位置を常に確認しながらプレーしているほどだ。

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