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日本代表 7年前

【U20】覚醒する堂安律、共鳴する攻撃陣。日本を16強に導いた2ゴールの意味

text by 元川悦子 photo by Getty Images

16強で再び南米の雄と対戦。堂安なくして躍進なし

ベネズエラ
ベネズエラはGS3連勝。驚異の団結力で勝ち上がってきた【写真:Getty Images】

 堂安・初瀬・初瀬という右のガンバトライアングルも躍動感あふれる攻めを随所に出していた。「ミズ君(市丸)はホントにうまいし、(初瀬)亮君含めてやりやすい」と堂安もポジティブに話したが、彼らがいるからこそ大胆な仕掛けにも出ていける。強固な守備ブロックを武器とするイタリア相手にドリブルやクロスで変化をつけながら崩したという事実は自信と手ごたえにしていいはずだ。

 2-2になってからは、指揮官が繰り返し言い続けた「したたかな戦い方」をチーム一丸となって実践。結果的にきちんと勝ち点1をもぎ取ることができた。そこは大きな収穫だろう。もちろんイタリアが「引き分けOK」という感覚で来ていたからなし得たことではあるが、そういう展開に相手を引きずり込んだ堂安ら攻撃陣の働きは評価されるべき。守りの方は3試合5失点と改善の余地が大いにあるものの、小川不在の攻撃陣に「得点の取れそうな匂い」が漂ってきたことは、今後に向けて力強い要素と言える。

 日本は最大の目標だったベスト16入りを達成。決勝トーナメント1回戦はB組1位のベネズエラと30日に大田で戦うことになった。グループステージ3連勝、10得点無失点という圧倒的な数字を誇る南米の強豪は、ウルグアイと同等かそれ以上の実力を備えている可能性が高い。守備の修正は当然だが、ここまで以上に攻撃陣が迫力を出さないと、無失点を維持している相手守備陣の攻略は不可能だろう。

 そのけん引役となるのは、間違いなく堂安律だ。プレーの幅を確実に広げている18歳のアタッカーが点を取らずして、日本のさらなる躍進はない。

「個人的には満足したら自分はよくならない、悪くなるんで、ホントにまだまだだぞって言い聞かせながらピッチに立ちたいと思います」と語気を強める日本のキーマンの一挙手一投足から目が離せない。

(取材・文:元川悦子【天安】)

【了】

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