杉岡が初先発へ。ボランチの頭脳的な駆け引きも鍵
慎重な試合運びを目指すうえで、重要になってくるのがボランチのバランスだ。市丸と原は24日のウルグアイ戦(水原)でも先発しているが、市丸が中央を攻略しようとして強引な縦パスを狙うシーンが目立った。が、今回もそれを実行すると、強固なブロックを構築してくるイタリア守備陣にボールを奪われ、一気に逆襲を食らうことにもなりかねない。そこは細心の注意を払うべきだ。
「相手の間に(ボールを)差し込めれば一番いいですけど、ムリだなって場面でムリに入れるよりは、うまく後ろでつなぎながら戦う方がいい。相手が前に重心を置いてきたら1本裏に入れるというのも明日はいいと思います」と原も語っていたが、そのような頭脳的な駆け引きが両ボランチに要求されてくる。とにかく、今回は攻め急いで相手にカウンターのチャンスを与えることだけは厳禁だ。そこは全員が頭に刷り込みながらプレーしなければならないだろう。
最終ラインもウルグアイ戦に先発した藤谷壮(神戸)と舩木翔(C大阪)から両サイドバックが変わることになる。初瀬は21日の初戦・南アフリカ戦(水原)に先発しているからまだいいが、杉岡の方は今回が初出場。「今から緊張している」と肩に力が入っている状態だけにやや気がかりだ。
イタリアが最強布陣を送り出してくるなら、彼と対峙するオルソリーニ(7番)は高度なテクニックを誇るキーマンの1人である。そこを簡単にやられてしまったら、無失点で乗り切るというシナリオはいとも簡単に崩れてしまう。それを阻止すべく、タテ関係に陣取る遠藤、ボランチの原を含めていい連携が求められる。
「相手の7番がうまいんで、杉岡と2人でつぶせればいい。基本的にタテを切って、中に入ってきたところを自分がガッツリいければいい。わざと中を空けさせておいて、行かないふりして、きた瞬間につぶしたい」と原は具体的なイメージを言葉にしていたが、それを杉岡すり合わせられれば、そこまで大きく崩されることはないはずだ。