エース離脱による影響の甚大さ。状況適応力の欠如
開始わずか20分でセンターフォワードの小川航基が負傷交代を強いられたことも日本を苦境に追い込んだ。ジュビロ磐田の若きスターを失うことは、ゲームプランの重要な部分を切り取られることを意味した。
「小川がいなくなったことで前線のターゲットがいなくなってしまいました。少しロングボールだったり、クロスの量というのが少なくなるかなと思いました」と三好康児は語った。「小川が入った時は結構クロスからのチャンスはあったので、もっとそこから行ければと思っていたんですけど」
ゲーム中に発生する問題を乗り越えて状況に適応できる力というものは、勝てるチームに特有のものだ。たとえば、クリスティアーノ・ロナウドを負傷で失いながらもEURO2016決勝を制したポルトガルのことを考えてみればいい。日本が主力の離脱に過敏すぎることは、内山監督も試合後の記者会見で指摘していた。
「ボールを動かして相手を動かしてチャンスメークをするべきなのが、前半の失点後は1人2人の関係でなんとかしてやろうというサッカーになってしまった」と57歳の指揮官は語っている。
「ハーフタイムに修正しようとして話をしたが、結局ウルグアイはこちらのミスを突くことができて、我々は相手のミスを活かせなかったということでこういう結果になったと思う」
これもまた、ビッグゲームにおいてA代表がしばしば問題視される部分だ。後半にボールを支配しながらも、より継続的にファイナルサードへ押し込み続ける時間を作れなかったことについては、岩崎も次のように話していた。
「ゴール前に行く回数も差はあったと思うんですけど、そこで決めきるか決めきれないかという技術の差もあったと思います」
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