試合の持つ意味を感じすぎてしまった選手たち
選手たちはより若く、経験もはるかに浅いし、チームとして一緒にプレーする時間もあまり持てたわけではない。だが、水曜日にウルグアイと対戦して0-2で敗れたU-20日本代表には、A代表と共通する部分がいくつかあった。
南アフリカとの初戦と同じく、内山篤監督のチームはスロースタートを切り、序盤からウルグアイに主導権を明け渡してしまう。相手の激しさにやや圧倒されているかのようだった。
プレッシャーのかかる大舞台で、サムライブルーが格上のチームと対戦する場合にも頻繁に起こることだが、立ち上がりに選手たちは試合の持つ意味を感じすぎてしまっていた様子だった。FW岩崎悠人も試合後にそう認めていた。
「こういう大きい世界大会の舞台というのもありますし、勝てば予選突破というのもあったと思うので、そこの感情のコントロールがなかなかできなかったかなと思います」と京都サンガ所属の彼は語った。
「今日は何かしてやろうっていう気持ちが個人個人で強かったと思いますが、もう少しみんなで、チームで戦いたかったというのはあります。個人だけじゃなくて、もう少しグループで何かしようという意図があればまた何か起こったんじゃないかと思います」
センターバックの冨安健洋は不安定な立ち上がりを見せ、11分にはニコラス・デ・ラ・クルスにあと一歩で先制点をプレゼントするところだったが、ウルグアイの主将がシュートをポストのわずか外へ外したことに助けられた。だがウルグアイは、その後に訪れたチャンスを無駄にすることはなかった。冨安も両チームの決定力の差に言及しているが、これもA代表がたびたび受けている批判と共通する部分だ。
「相手の決定力というのは本当に感じられました」と冨安。「自分たちでミスをプレッシャーにしてしまったと思います。僕個人もパスミスがたくさんありました。相手にやられたというより、自分たちで勝手にプレッシャーを感じていました」