南米王者に油断なし。日本の弱点を徹底攻略
南米王者ウルグアイに油断は一切なかった。
24日のU-20W杯グループステージ第2戦で日本を破ったU-20ウルグアイ代表のDFサンティアゴ・ブエノは試合後、「日本はラインを上げてプレスにきた。後ろから見ていたらスペースが相当あるように見えたので、後ろからパスを出す意識は持っていた。ピッチを広く使いたかった」と語った。
ウルグアイは日本の弱点をしっかりと研究し、最初から最後まで嫌なところを突いてきた。前半は徹底してスピードに欠け、守備対応に不安のある左サイドバック・舩木翔の裏のスペースを狙う。最終ライン、あるいはアンカーに入ったフェデリコ・バルベルデが蹴るロングパスがスイッチになっていた。
前半の序盤、日本は果敢なプレッシングでウルグアイを押し込み、パスワークで南米王者を翻弄しているように見えた。だが、これは「見えた」だけで彼らの術中にはまっていたのかもしれない。常にカウンターを狙っているのは明らかだった。
守備から攻撃に転じた瞬間、ウルグアイは前線に残った3トップのいずれかに鋭いパスを通す。それに合わせてインサイドハーフのロドリゴ・ベンタンクールやカルロス・ベルナビデスが猛ラッシュをかけゴールに迫ってくる。
その迫力は日本の選手も感じていた。原輝綺は「ああいうのは相手の進路上に入ってスピードダウンさせないといけない。横並びになったら明らかに相手の方が速いので、置いていかれる」と体感した世界の力について語る。
だが、日本戦に向けてウルグアイに不安がなかったわけではない。試合後、ファビアン・コイト監督は記者会見で「フィジカルコンディションが良くなかった」と明かした。「日本のスタイルに支配された」とも述べている。
確かにウルグアイの先発メンバーは、3日前のイタリア戦から1人変更したのみ。加えてファクンド・ワレルと、イタリア戦で衝撃的なフリーキックを決めたロドリゴ・アマラルは負傷によりベンチ外となっていた。