バルサから2ゴール。リーガで奮闘するアタッカー
スペインのエイバルでプレーしている乾貴士【写真:Getty Images】
FW:乾貴士(エイバル/スペイン)
A代表では2015年3月のウズベキスタン戦から2年2ヶ月ぶり、実質的な新戦力と言える。今季はスペインのエイバルで多くの試合に出場しており、持ち前のドリブルや飛び出しに加えて、献身的なディフェンスも目を引く。得点に関してはコンスタントではなかったものの、最終節にカンプノウで2得点を決めるなどはまった時の決定力は特筆に値する。
「宇佐美(貴史)との競争だったが、ここ最近素晴らしいパフォーマンスを見せてくれているのでロジカルだと思う。バルセロナ戦の得点も素晴らしかった。ただ少し良くない時期もあった」
乾の能力については今さら言うまでもないが、彼に求められるのは、クラブ以上に得点やアシストなどゴールに直結するプレーでチームを勝利に導くこと。周囲とのコンビネーションはもちろん重要だが、チャンスに攻め切る能力をしっかりと発揮できれば、左サイドの主力を担う原口元気とも十分に勝負できる。パワーは原口より劣るものの、乾には抜群のボールコントロールと1対1で抜き切る能力がある。
イラク戦のピッチはかなり劣悪になると予想されるが、スペインでも良好とは言えないピッチ状態で能力を発揮しており、持ち前のテクニックにタフさを加えた乾を指揮官にアピールして、チームに新たなオプションと刺激を与える存在になりうる。
(文:河治良幸)
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