ウルグアイ“三銃士”を封じるには。チャレンジの先に勝利あり
ボランチでマッチアップが予想される原は「わざとフリーにしておいて、出させて取るとか。でも速いので、距離を空けすぎないことを意識しないといけない」と想定している。原としては日本の[4-4-2]とウルグアイの[4-3-3]のシステムの噛み合わせから、アンカーのフェデリコ・バルベルデがボールを前に運んできた時にどう対応するかをイメージしているようだが、守備のバランスを第一に考えながらプレーすることは間違いない。
ボランチは原と市丸のフレッシュなコンビの先発が予想される。彼らの守備での機動力を生かす意味でも最終ラインを押し上げることが重要になるとDFリーダーの中山は強調する。
「前線は強力ですけど、それに対して自分たちがラインを下げないのが大事だと思いますし、それによって原が前でのボールの寄せが生きてくる」
高い位置で守備をする時間を長くすれば、デ・ラ・クルス、スキアパカッセ、ベンタンクールの3人の能力を十分に発揮させないことにもつながる。
それでも押し込まれる時間帯や鋭いカウンターから一気にシュートまで持ち込まれるシーンはあるだろう。そうした状況でも南アフリカ戦の序盤のように慌てることを避け、冷静に粘り強く守り抜けるか。結果として南米王者を無失点に抑え、得点を奪って勝利できれば一番だが、「自分たちのやりたいことをチャレンジして、悔いのないように戦えればおのずと拮抗した試合になると思うので、萎縮せずやりたい」と原が語る通り、チャレンジの先にこそ新たに見えてくるものがあるはずだ。
(取材・文:河治良幸【水原】)
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