圧倒的な個の力を誇るウルグアイ。守備優先で勝負を
ウルグアイはフェデリコ・バルベルデ(16番)をアンカーに置く4-3-3に近い布陣を採ってくる。バルベルデの展開力は傑出したものがあり、イタリアも大いに手を焼いていた。インサイドハーフの一角にはユベントス移籍が決まっているロドリゴ・ベンタンク―ル(20番)が陣取る。彼ら中盤は個人能力が極めて高いだけに、日本のボランチコンビがどれだけそこをつぶせるかが試合の明暗を分ける重要ポイントになりそうだ。
「(ベンタンク―ルに対するマークは)死ぬ気で削るくらいの気持ちでやりたい。正直、ボランチで出る不安は大きいですけど、チームに帰ってからもボランチでやりたいから、いいアピールができるといい」と原は語気を強めたが、今こそ彼の対人守備の強さを前面に押し出すべき時である。
もちろん原1人では止められない状況も多いため、パートナーの市丸や、堂安、三好の両サイドも臨機応変にサポートに入る必要がある。「ウルグアイはアンカーの16番から前が強力。ダラダラいったらはたかれる印象なんで、守備の入りが大事にかなと思います」と堂安もこれまで以上に守りの意識を高めて試合に入るつもりだ。
とはいえ、相手はニコラス・スキアパカッセ(9番)とニコラス・デ・ラ・クルス(11番)の両サイドアタッカーもカットインしてミドルシュートを狙ってくるため、堂安らは中に絞りすぎてもいけない。サイドバックと連携しながらベストなバランスを見出すことが肝要になるはずだ。
南アフリカ戦の日本は開始7分に1点を献上したが、相手のペースダウンも追い風となり、試合中に素早い修正を見せて逆転まで持ち込むことができた。しかしながら、強豪・ウルグアイ相手では同じような展開は期待できない。だからこそ、今回は試合開始時からの強固な守備構築を最優先に考えるべきだ。
守備陣を統率する中山も「守備は全体的にまだまだ甘いところがあるんで、もっともっと周りに強く要求していきたい」とさらなる引き締めを図っていくという。キャプテン・坂井のベンチスタートが濃厚なだけに、中山にはより一層の統率力を求めたい。