苦しんだ南ア戦。守りきれたことはプラスに
U-20日本代表は21日、U-20W杯のグループステージ初戦で南アフリカと対戦し、2-1で辛くも勝利を収めた。
序盤にエンジンがかかりきらない中、南アフリカに手痛い一発を食らった日本。その後はなんとか立て直し、後半に2ゴールを奪って逆転した。一時はどうなることかと肝を冷やしたが、重要な初戦を勝利という最高の形で終えている。
南アフリカ戦の先発メンバーは、U-20W杯予選を兼ねていたAFC U-19選手権でも活躍していたメンバーが大半を占めることが戦前から予想されていた。その中で1人、新たに抜擢されたのは板倉滉だった。
DF登録ながら、U-20日本代表ではボランチとしてトレーニングを積み、南アフリカ戦でもボランチとして先発出場。長身(186センチ)のため相手のカウンター対策という意味合いもあったが、中盤で十分に戦えることを示した。
「最初に失点してしまったのは苦しかったですけど、ただみんな慌てていなかったですし、そこで相手も少し引いてくれたので、自分たちのリズムを整えられた」
板倉は隣のキャプテン坂井大将と声を掛け合いながら、失点で崩れかけたチームのバランスを取り戻そうと懸命に走った。日本ディフェンスの裏めがけて大きく蹴ってくる南アフリカに対し、中盤で壁になるだけでなく、DFたちが跳ね返したあとのボールを拾う役割も積極的に果たした。
最後は「つったのか打撲なのか全然わからない」ほどに疲弊し、後半アディショナルタイムに原輝綺と交代したが、頼もしい戦いぶりで日本の中盤を支えていた。
「チーム全員そうだと思いますけど、後半あれだけきつい時間帯が続いた中で、ああやって最後守り切れたのは自分たちにとってもプラスになると思います。本当にこの試合を無駄にしてはいけない。一番いいのはずっと自分たちのペースを掴んでやることですけど、ああいう時間帯は絶対にあると思うので、それを今回再確認できたのは良かった」