アジア1次・最終予選は無失点も、本大会でいきなり失点
日本にとって10年ぶりのU-20ワールドカップが21日、韓国・水原で幕を開けた。初戦・南アフリカ戦はいきなり先制点を奪われるという予期せぬ展開で、チーム全体に暗雲が立ち込めたが、小川航基(磐田)・堂安律(G大阪)の両点取り屋にゴールが飛び出し、2-1の逆転勝ち。苦手なアフリカ勢を撃破して白星発進という理想通りの好スタートを切ることに成功した。
前日の予想通り、2トップに小川と岩崎悠人(京都)、ボランチに板倉滉(川崎)と坂井大将(大分)らが入るスタメンで大一番に挑んだ日本。最終予選からの課題である「入りの悪さ」を修正しなければならなかったが、この日はアフリカ勢特有のスピードとパワーに頭から翻弄されることになった。
南アが先制点を奪ったのは、前半開始早々の8分。中盤のダボ・セレ(21番)の浮き球のパスにグランド・マージマン(18番)が反応し、オフサイドギリギリのタイミングでゴール前に侵入してきた。「自分はオフサイドで止める、(右サイドバックの初瀬)亮君はついていくという形で連携が合っていなかった」とDF冨安健洋(福岡)は反省したが、後手を踏んだのは事実。
次の瞬間、マージマンのシュートを止めようとカバーに入った彼にボールが直撃し、そのままゴールに入ってしまった。「後から聞いたところではシュートも外れていたらしい。ショックが大きかった」と日本屈指の長身DFは自らのミスを悔やむしかなかった。
アジア1次・最終予選を通じて無失点という堅守を誇る日本にとって、この1点は公式戦初失点。チームに少なからず衝撃が走った。そこから15~20分頃までは混乱が続く。相手のロングボールとFW陣の裏への飛び出しに苦しみ、守備陣が肝を冷やす場面が頻発したのだ。